RIN LOG** : 独り言２

想い人のこころのドアだけを
叩き続けた
幾百の日

『すぐに飛んでいくから』

と名づけられたある名前は

名づけた想い人の想いとは裏腹に

幾百も過ぎた時の徒然に
アタシの身もこころも飛ばぬまま動かない


数十の摘まれし綺麗な花たちの中

めまいもするよなあの暑い日
抱き締められた腕の中で泳いだ

時に
溺れ
もがき
あがいた日々は

一片の刹那さを
空蝉のように
何度も何度も
姿を変えては
生まれ変わって
アタシを闇に堕とした

『黙ってくっついといたらええ』

その一言に
縋るみたいに
道なき道を歩んだのか・・
歩めてないのか・・

幾百の時を経ても
分からないまま・・

ただ・・
想い人に

逢いたい

触れたい

それだけで

アタシはまた

これからも幾百の時を過ごすのだ


それが化石のようになった自分の唯一のプライドみたいに

堂々と胸張って


『貴方だけが好きだから』

と言えるように


アタシはまた

これからも


幾百の時を
想い人のこころのドアだけを叩き
どこにも飛ばず
ただ・・

黙って傍にくっついているのだ。

いつかは

ノックに気付いてくれると信じて。