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欲と罪の狭間

2012年09月14日 21:42

「そうか…お前の身体にも心にも俺を通して知ろうとした想いはその程度だと言う事だ」

「違っ…」

うまく説明できない私に主は笑いかける。
穏やかな目が変わっていく様を見た私は恐ろしくなってじりじりと後退りした。
逃げないと…
瞬間に思った途端、
主は私の手首を掴んだ

「ゃっ…」「いゃっ…」逃げようとする私の手首を強く握ったままの主は
狂喜な目で私を見て表情は笑っているのだ。
私は渾身の力を込め主の手を振りほどきベッドから転げ落ちた。
瞬時にうまく立てないまま私は扉まで這うようにして進んだ。

ゆっくり後ろから近づいた主は私の足首を掴むと
、そのままズルズル床の上を引きずって戻った。

シュルシュルっと渇いた音がする。



見えなくても空気が変わった気がした。


長く終わらない宴のはじまりだった。


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